文献詳細
文献概要
特集 良性腫瘍
小腸,大腸の良性腫瘍
著者: 水上哲次1 高松脩1
所属機関: 1金沢大学医学部第二外科教室
ページ範囲:P.1087 - P.1094
文献購入ページに移動はじめに
小腸に発生する良性腫瘍は極めて稀であり内外の文献をみても,その殆んどが症例報告として散見されるにすぎない.一方大腸における良性腫瘍もポリープを除くと,これまた稀有である.消化器外科に主力を注いでいる私共の教室においても,最近10年間に小腸の良性腫瘍は僅か2例(十二指腸膨大部の乳頭腫,小腸の平滑筋腫各1例)に遭遇したにすぎず,また結腸直腸のポリープは20例みているがその他の良性腫瘍は経験していない.しかしその発生頻度の少ない良性腫瘍といえども,いずれも種々の愁訴をもつて来院しており,悪性化も決して少なくないものと考えられ,その診断,治療に適正を期したいと念願しているが,もとより私共の症例も少ないので机上にある文献を整理しながら,大,小腸の良性腫瘍に関して,主としてその診断および治療の観点から記述したい.
小腸に発生する良性腫瘍は極めて稀であり内外の文献をみても,その殆んどが症例報告として散見されるにすぎない.一方大腸における良性腫瘍もポリープを除くと,これまた稀有である.消化器外科に主力を注いでいる私共の教室においても,最近10年間に小腸の良性腫瘍は僅か2例(十二指腸膨大部の乳頭腫,小腸の平滑筋腫各1例)に遭遇したにすぎず,また結腸直腸のポリープは20例みているがその他の良性腫瘍は経験していない.しかしその発生頻度の少ない良性腫瘍といえども,いずれも種々の愁訴をもつて来院しており,悪性化も決して少なくないものと考えられ,その診断,治療に適正を期したいと念願しているが,もとより私共の症例も少ないので机上にある文献を整理しながら,大,小腸の良性腫瘍に関して,主としてその診断および治療の観点から記述したい.
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