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文献詳細

雑誌文献

臨床外科25巻1号

1970年01月発行

文献概要

特集 特殊な輸血とその現況

冷凍血液輸血

著者: 三浦健1 二之宮景光1 水野明1 稲生綱政1 羽田野茂1 富山哲雄2 天川孝則3

所属機関: 1東京大学医学部第二外科 2東京大学医学部分院血清検査室 3東京医科歯科大学硬研

ページ範囲:P.37 - P.45

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はじめに
 ACD抗凝固剤(Acid-Citratate-Dextrose)を用いて4℃に保存する現在の血液保存法によると,赤血球は保存中の老化がいちじるしく,採血後3週間過ぎた血液は輸血に使用してはならないことにきめられている.
 すなわち4℃での保存では赤血球の代謝を完全に停止させることができず,血球内のブドウ糖はEmbden-Meyerhofのいわゆる解糖系で解糖されて乳酸と焦性ブドウ酸が増加する.そしてATPレベルが低下すると共に赤血球膜では陽イオンのactive transportが行なわれなくなつて血球内のKが流出し,赤血球は変形して溶血をおこしやすくなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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