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雑誌目次

雑誌文献

臨床外科25巻10号

1970年10月発行

雑誌目次

特集 熱傷の早期治療 カラーグラフ

第Ⅲ度重症熱傷例

著者: 平山峻

ページ範囲:P.1460 - P.1461

熱傷はショック期,吸収期,感染期,潰瘍期の各期に大略分けられるが,受傷患者の生命(いのち)は熱傷の全経過中つねに死の危険にさらされている.重症熱傷例では.これらの各時期で最も重篤な症状を現わすのはショック期で,Hypovlemia,末梢血液のHemoconcen-trationを起すのが特徴である.しかしながらこれらは熱傷という外傷により体内で起ったいろいろの障害素因が重なり合って1つの臨床症状を現わしているに過ぎないので,その治療法は,原因を出来るだけ早く発見,解明して,適切な処置をとるべきであろう.

座談会

熱傷の早期治療をめぐって

著者: 林周一 ,   大矢英次郎 ,   村松正久 ,   安西喬 ,   八木義弘 ,   平山峻

ページ範囲:P.1464 - P.1480

 熱傷の治療は臨床外科医にとつて,日常的に遭遇するというものではありませんが,必ず経験される,きわめて重要なものであります.今回は早期治療に主眼を置いて,熱傷の治療の推移,局所療法,全身療法など多岐にわたつて,第一線でご活躍の先生方に問題点や現状を話し合つていただきました.

総説

熱傷の局所療法—開放療法を中心として

著者: 平山峻

ページ範囲:P.1481 - P.1486

はじめに
 熱傷の局所療法は従来いろいろの方法が行なわれているが,それらの方法を大別すると,開放療法,閉鎖療法とに分けることができる.前者の治療法は,熱傷局所を単に空気に直接ふれさせることにより,早期乾燥させ局所部の感染を予防し,後者は熱傷部を繃帯で被うことにより治療を行なう方法である.
 いずれの治療法も一長一短はあるが,熱傷の局所療法を行なう場合,熱傷の部位,深さなどにより治療方法の適応を考えた上で,おのおのの方法を選択すべきであろう.

第Ⅱ度熱傷の局所療法—閉鎖療法を中心として

著者: 安西喬

ページ範囲:P.1491 - P.1496

はじめに
 第II度熱傷の局所療法は,鎮痛,感染防止,上皮形成の促進を目的として,局所の無菌的処置と安静を図れば,表皮再生は順調に進行して,自然治癒を営むことができる.これを適切に進めて行けば,著しい瘢痕形成に陥ることもなく,後遺症としての醜状に悩むこともなくなる.

第Ⅲ度熱傷の局所療法

著者: 関口忠男 ,   外山紘三 ,   福島弘毅 ,   柿田紀男 ,   大野満 ,   八木義弘 ,   林周一

ページ範囲:P.1497 - P.1502

はじめに
 第III度熱傷の早期治療はいろいろな点で問題が多くむずかしいものである.ことに広範囲熱傷では,必ず種々の程度の熱傷が混在し,その深さの診断が困難な場合が多い.従つて受傷直後から第III度熱傷創面のみに特別な治療を行なうことは不可能で,大抵の場合は開放療法か,閉鎖療法かにより創面すべてを治療しながら経過をみて,第Ⅲ度熱傷を診断し,その治療に移行することになるわけである.第Ⅲ度熱傷の治療のありかたは,どんな場合でも,第1に感染の防止と敗血症の防止である.第2には壊死組織の除去,第3には良性肉芽の形成促進,第4には自家植皮の前段階としての一時的修復であり,第5には自家植皮による創面の修復である.この点に関して順次述べて行くのであるが,今回は特に,壊死組織の除去の方法について多少詳しく述べたいと思う.

熱傷の全身療法について

著者: 田中大平 ,   八木茂久 ,   橋本肇 ,   川島淳

ページ範囲:P.1505 - P.1510

 重症熱傷患者を扱う上で全療法は非常に重要であり,多くの問題点が残されているが,本文では主として輸液療法を論じ,その他の問題には簡単に触れたい.
 熱傷の重症度は体表面積に対する熱傷面積%,熱傷深度により決定されるが,年齢,受傷部位によつても違つてくる.Artz1)は重症,中等症,軽症の3種に分け,重症は,第II度熱傷30%以上,第III度熱傷10%以上,気道障害,顔面手足の第III度熱傷,骨折等の外傷を伴うもの等で,これらは総合病院での入院治療を要するものとし,中等症は,第II度熱傷15〜30%,第III度熱傷2〜10%で,入院加療を要するとし,それ以下を軽症として外来治療でも良いとした.一般に第II度熱傷面積と第III度熱傷面積の合計を熱傷面積とし,これを基準に輸液等を考える.

熱傷の合併症

著者: 添田周吾

ページ範囲:P.1511 - P.1517

 広範囲熱傷はショックをはじめ呼吸器,循環器,腎などの不令,代謝の変動・感染などさまざまの病態生理の変動を伴う全身性疾患とも考えられるものである.熱傷による大きなストレス,大量の輸液輸血,長期間の臥床,何回もの麻酔や手術などを要し,その間にさまざまの全身的および局所的合併症を生じ得る.
 合併症のうちには感染のごとく必然的といつてもよい位に起こるもの,肺水腫・腎不全などのごとく輸液などの治療と複雑にからみあつているもの,血清肝炎のように治療によつて生じたものなどもある.

集団熱傷の取扱い方について

著者: 大矢英次郎

ページ範囲:P.1519 - P.1529

はじめに
 巷にサイレンの音高く救急車の行き交う度合は日々増加し,新聞紙上あるいはテレビ,ラジオで報道されている災害事故は年々増えつつあることは明らかである.われわれ熱傷を研究するものにとつてその関心もまた大といわざるを得ない.
 熱傷の発生は通常その80%前後は家庭内で起こり,而も幼児の発生が多いことから,その予防に関しては,すでに再三論じてきており,また夏季に多発する労働災害による熱傷予防対策や,老人熱傷の予防対策についてもすでに発表してきた.

各論

化学熱修

著者: 赤沢喜三郎 ,   寺島浩然

ページ範囲:P.1531 - P.1534

はじめに
 近年,産業の発達とともに工場,家庭内で種々の化学薬品,可燃性物質などが取扱われるようになりこの種の事故が多くなつてきている.化学熱傷をひきおこす物質は酸,アルカリ,重金属および戦争中に使われる毒ガスなどがある.これらの薬剤は局所に作用し組織に対してその特異性を示して損傷を与えるが,時には吸収されて中枢神経系,心,肺,腎などに障害を及ぼすことがある.しかし臨床上一般熱傷と同様に広範囲に受傷した場合には全身療法が必要であり,また局所所見においても発赤,水疱形成,壊死のごとく変化し根本的には熱傷と全く同様の治療をおこなつている.この化学熱傷という語も局所に発赤のみを有していわゆる接触性皮膚炎の所見をしめすものを考えると不適当な表現ではあるが,多くの場合,皮膚に対して化学反応と同時に熱作用も加わり組織に変化を与えているためわれわれは化学熱傷と称している.本稿では,化学熱傷の特性,治療法を症例をあげて述べる.

電撃傷時の熱傷

著者: 藤田五郎

ページ範囲:P.1535 - P.1537

はじめに
 電撃傷時の熱傷には,化学的熱傷とともにspecial type of burnsとして考えなければならない熱傷局所の問題のほかに,電流が人体に与える系統的影響を無視することはできない.電撃傷時の熱傷には,この主として内臓の障害を伴う系統的影響を早期に処置しなければならない症例が多いからである.
 実際問題として,電流強度の程度によつて人体にどんな障害を与えるのかということを念頭に入れておくことがたいせつであると思う.Koeppenの分類が理解しやすいので記してみる.

四肢熱傷の早期治療

著者: 難波雄哉

ページ範囲:P.1538 - P.1540

まえがき
 熱傷治療のむずかしさは,熱傷をうけた部位,熱傷面積,深度,患者の条件(年齢,疾患等々),受傷時より治療開始までの時間等によつて治療方法や対策がことなることである.
 熱傷はいずれの部位であれ,たんなる局所損傷にとどまらず,全身的外傷としての把握と対策を必要とするもので,四肢の場合も例外ではないが,ここでは四肢熱傷の早期における局所療法にかぎつてのべる.

気道熱傷—火焔によるものを中心として

著者: 外山紘三 ,   大野満 ,   関口忠男 ,   福島弘毅 ,   柿田紀男 ,   八木義弘 ,   林周一

ページ範囲:P.1541 - P.1543

 気道熱傷は火焔にあおられたり,火災現場に閉じこめられたり,水蒸気などが噴出したりして皮膚に熱傷を負う時にしばしば火焔や水蒸気を吸入して合併し,処置をおこたると致命的になる.したがつて皮膚の熱傷を治療する場合にも念頭において欲しいものである.とくに顔面や頸部にII度以上の深い熱傷のあるときには気道熱傷の合併を疑つて処置をしたい.
 最近のように高度に密閉化された建築物内や,地下商店街などで火災が発生すると気道熱傷患者が増加することが予想される.

気道熱修—炭鉱爆発等を中心として

著者: 大浦武彦

ページ範囲:P.1544 - P.1547

 気道熱傷はCocuoanut-Groove大災害で注目されて以来,しばしば問題2)7)15)となつている.すなわら,A.W.Phillips12)13)14)は過去20年間の熱傷患者を各10年毎にまとめて統計的比較を行ない,後半の10年間においては死因第2位であるshock死が大幅に減少をみたにもかかわらず,死因第1位の気道熱傷は依然として第1位を占め,その数もほとんど変動を示さないことを指摘している.またその症状や治療法についてでも不明である点が多いので,今回われわれはその症状と気道熱傷の臨床についてのべたい.

Topical therapy

サルファマイロン療法

著者: 村松正久

ページ範囲:P.1548 - P.1552

はじめに
 熱傷の局所療法には種々の方法があり患者の状態のほかに,病院の設備,医師の好み,経済的な見地等によりそれぞれ異なつた方法をとつているのが現実である.
 上皮再生可能なⅡ度以下の熱傷に対しては無菌的に保護すれば自然に上皮化するわけであり,Ⅲ度熱傷に対しては感染を最小限におさえ,壊死組織の除去(debridement)をなるべく早く,かつ侵襲の少ないように行ない植皮するということが局所療法の原則である.しかし実際には広汎熱傷の創面を無菌的に保つことは難かしく常に感染の危険にさらされているわけである,敗血症の原因となる熱傷創面の感染をいかにしてくい止めるかが現在における熱傷治療の最大の問題点である.このような見地より研究され開発されたのがSulfa—mylon creamであり現在アメリカでは最も普及している治療法の一つである.

外国文献

malignant hyperpyrexia,他

ページ範囲:P.1553 - P.1553

 本欄ですでに紹介したが,DenborQugh(Lancet 1:1137,1970)の2論文が注目されたので,触れておく.本症はすでに120例をこえる,54歳の1例をあげ,serumcreatine ghosphokinase(CPK)が麻酔より3hで280,12hで12400,24hで20500I.U/1(正常0〜70),SGOT3hで110,12hで1600,24hで3440I.U/l(正常く30).LDH 3hで193,12hで2310,24hで4330I.U/1(正常く200).Kは2hで9.OmEqに達した.Ca低下.ornithine carbamyl transferase(OCT)3hで2.2,12hで16.1,24hで66.OI.U/1(正常く2.5).Pは24hで14.5mg(正常く5.0).以上はすべて筋傷害を物語る.著者は(ibid 1:1139,1970)で31歳malig hyperpyrexiaから回復した患者(myopathyなし)でCPK1405,GOT 124,LDH 332 OCT O.7,その父64歳myopathy,CPK 372,GOT 74,LDH 320,0CT O.90母66myopathy CPK 408,GOT 72,LDH 285,0CT 1.1.

患者と私

ヒポクラテスから何を学ぶべきか

著者: 宮本忍

ページ範囲:P.1554 - P.1556

現代医学のひずみ
 先日,ある会合で級友に会つたとき,彼は,近頃の若い医師は病歴を書いても患者の職業を書き落としたりするばかりでなく,そういうことにはあまり関心を持たないのは困つたことだといつた.私は大学で学生の教育にたずさわっているからその責任の一半を背負わねばならないと思うが,病気の種類によつては患者の社会的背景を考慮しないと正しい診断をつけられない場合も少なくないはずである.それなのに,若い医局員がしばしば職業を患者から聞くことを忘れているのは現代医学のひずみと考えてもよい.診断には検査データの集積が必要であることが強く主張される反面,患者の病歴が軽視されがちであるのは,病気それ自体が医師の関心の対象であつて,これを担う個体としての生きた人間が忘れられてしまうためである.われわれの学生時代は社会不安の存在したせいであつたと思うが,強い社会的関心をいだくものが多く,病気の社会的原因をつきとめてこれとたたかおうとする積極的な姿勢が至るところに見られたものである.その結果,同級生のうちから卒業後厚生省や結核療養所や精神病院へ医師として勤務するものが多く出た.したがつて,卒業後30年余を経た今日でも患者の職業を聞き忘れる若い世代の社会的感覚には我慢ができないわけである.

学会印象記

第7回術後代謝研究会

著者: 藤江良郎

ページ範囲:P.1558 - P.1560

第7回術後代謝研究会は,7月22日(水)と23日(木)の2日間,熊本県阿蘇湯の谷・阿蘇観光ホテルで開かれた.開催に当つては,会長の吉永直胤教授が今年1月急死されたため,赤木正信教授が会長を代行されて,故人への追悼の意もこめて開かれたものであるが,多くの参加者・演題を得て非常に盛会であった.また研究会前日には"腸切除の術前・術後"に関する症例検討会が行なわれ,代謝を中心として具体的な術前・術後管理について活発な討論がなされた.

海外だより

アメリカにおける人工心臓研究の現況—Artificial Heart Program Conferenceから

著者: 佐藤富蔵

ページ範囲:P.1562 - P.1565

 筆者は1966年9月より1967年8月までYale大学にResearch Fellowとして留学し,帰国後7ヵ月で再度同大学よりResearch Associateとして招聘をうけ,1968年4月より1969年8月まで滞米し主として補助循環の研究に従事した.特に第2回目の時はNIHのArti-ficial Heart Programの契約研究に従事し,1969年6月首都ワシントンで行なわれたArtificial Heart Pro-gram Conferenceにも出席し,アメリカにおける人工心臓研究の大体の様子をうかがうことが出来たのでアメリカ生活の思い出に加えてこの点にもふれてみたいと思う.
 筆者が学んだYale大学はアメリカ合衆国Connec-ticut州,NewHavenにある.車でNewYorkへは1時間半,Bostonへは3時間で行けるという地理的にも便利な所で人口20万足らずの小さなおちついた雰囲気の町である.木が多くて美しい町であり,その中心部にYale大学があり,MedicalCenterも近くにある.Yale大学は260年余の歴史を有し,12のCollegeと9のGraduateSchoolよりなる総合大学である.筆者の学んだのはMedical SchoolのCardiovascular Sur-geryのDepartmentである.Chiefは上大静脈一右肺動脈吻合の術式で知られるDr.Glennである.

論説

急性動脈閉寒症例とその外科的治療について

著者: 西島早見

ページ範囲:P.1571 - P.1579

はじめに
 最近血管外科の進歩普及とともに各種の血管疾患に対して直達的手術療法が加えられるようになり,優れた成績が報告1)2)3)されている.そのうち,四肢動脈の急性閉塞を呈する疾患は救急的処置が必要であつて,できるだけ早期に適切な血行再建術を施行し患肢を温存させることが大切であるが,実地臨床面からすると解決すべき問題が少なくない.
 わが教室においても最近血管疾患に対して積極的に再建手術を施行してきたが,そのうち急性動脈閉塞例について観察し,とくに外科治療上の問題点について検討を行なつたので報告し,渚賢のご批判を仰ぎたい.

無菌動物を使用したイレウスの研究

著者: 代田明郎 ,   横田秀雄 ,   恩田昌彦 ,   木曾祥久 ,   山下精彦 ,   柴積 ,   森山雄吉 ,   塚原英之 ,   埴原忠良 ,   足立憲治 ,   宮下正雄 ,   関谷宗則

ページ範囲:P.1583 - P.1588

はじめに
 われわれは1-18)数年来,細菌,とくに腸内細菌を中心として種々なる角度からイレウスの死因を中心とする病態生理について研究し,イレウスの死因ないしは病態と腸内細菌,とくに大腸菌群とは密接なる関係の存する事実を立証,報告してきた.
 そこで今回は本研究の一環として細菌の完全なる欠除状態にある無菌動物を用いて,腸内細菌,とくに大腸菌群がイレウスの死因において果して重要なる役割を演じているか,否かについてさらに研究したので,その成績の一部について述べてみよう.

講座 連載・1

外科領域におけるアミノ酸輸液—1.アミノ酸輸液剤

著者: 早坂滉 ,   福井四郎

ページ範囲:P.1591 - P.1600

緒言
 手術前後の栄養管理,なかんづく術前における生体内蛋白代謝の改善は,外科領域において手術対象の拡大と手術成績の向上の上にいちじるしく貢献していることはいうまでもない.
 手術侵襲前後における蛋白代謝の研究は古くからおこなわれている.まずElmann(1939)が主として窒素出納の面から研究し,ついでAlbane(1959),Man(1959)などをはじめとして多くの研究者は総アミノ酸窒素量と手術侵襲との関連性を追求し,その結果総アミノ酸窒素量は個体の侵襲反応を敏感に反映するとともに栄養状態とも密接な関係を有し,蛋白代謝の様態を知る上にもつともよい指標であると述べた.

症例

分娩後発見された仙骨前部のGanglioneuromaの1治験例

著者: 味八木英吉 ,   井上勇 ,   三村正毅 ,   吉井勇 ,   山本登 ,   松林冨士男

ページ範囲:P.1603 - P.1606

 神経系成分から発生する腫瘍は一般にGangli-oneuroma, Ganglioneuroblastoma, Neuroblas-toma,に大別される.その中Grnglioneruoma比較的稀な良性疾患である.われわれは最近仙骨前部に発生したGanglioneuromaの1例を経験したので報告し,併せて若干の考察を試みた.

先天性内頸動脈閉塞およびFallot四徴症に合併した小児脳膿瘍の1治験例—その手術法に関する工夫を中心に

著者: 田中忠良 ,   渡辺浩策

ページ範囲:P.1609 - P.1615

 近年抗生物質の発達と共に,炎症性疾患の治療成績は飛躍的に向上しているが,小児脳膿瘍の治療成績は,診断の困難なことと相まつて芳しいものではない.ことに先天性心疾患に合併した場合,とくに診断が難かしく,重症心疾患を有しているために予後不良である.
 われわれは,Fallot四徴症に先天性内頸動脈閉塞症を合併した,8歳男児の脳膿瘍を経験しその手術方法に一工夫をこらし,良好な結果を得たので,その詳細を報告すると共に,文献的考察を加えて見た.

基本情報

臨床外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1278

印刷版ISSN 0386-9857

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