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文献詳細

雑誌文献

臨床外科25巻12号

1970年12月発行

文献概要

特集 Silent Disease

卵巣のSilent Disease—とくに卵巣腫瘍を中心として

著者: 加藤俊1 薬師寺道明1

所属機関: 1久留米大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.1891 - P.1899

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はじめに
 医学の進歩は専門領域の細分化を促進する一方,いわゆるGrenz gebietに属する事象の判断も迫られる関係上,専門外の知識もますます要求されるようになつてきた.しばしば経験されるのに緊急開腹手術などに際して,術前予想もしなかつた他の疾患を発見したり,またある疾患の治療中,突発的な症状出現があつて,それまで潜在していた他の疾患を見出し,その処置に惑うことなどが挙げられよう.
 一方,卵巣腫瘍の診断は従来単なる内診と開腹所見のみに頼ることが殆どで,該腫瘍の良・悪性の鑑別,種別の診断は容易ではなく,ことに特殊性種瘍を術前に確診することは,一部の特異な内分泌性腫瘍を除いては殆ど不可能に近い現状である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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