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文献詳細

雑誌文献

臨床外科25巻4号

1970年04月発行

文献概要

特集 心臓と血管の外科 論説と症例

膝窩動脈閉塞症(Bürger氏病)に対する動脈再建術

著者: 大原到1 大内博1

所属機関: 1東北大学医学部葛西外科

ページ範囲:P.531 - P.537

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はじめに
 末梢循環不全を来たす慢性動脈疾患のうち日常もつとも多く遭遇するのは閉塞性血栓性血管炎及び動脈硬化症である.近年わが国でも動脈硬化症が増加してさるというものの,依然として閉塞性血栓性血管炎が多い1)2)3).本疾患によつて起こる種々の症状の中で頻度が高いのは疼痛,難治性潰瘍及び冷感である.これに対する治療法としては従来より交感神経切除術及びLeriche手術が実旋されてきた.一方欧米より末梢動脈再建術の成績が報告される4)5)とともに,わが国でも直接閉塞せる主動脈を再開せしめるか,あるいは閉塞部の短絡手術を行なうか,いずれかの報告がみられるようになってきた.しかしながら直接的血管手術の施行例は数も少なく,また成績も満足すべきものではない.これは欧米の例は主として動脈硬化症を対象としてるのに対し,わが国では閉塞性血栓性血管炎に属するものが多いからであろう,われわれは閉塞性血栓性血管炎による膝窩動脈の部分的閉塞に対して手術を行ない,興味ある結果を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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