文献詳細
特集 心臓と血管の外科
論説と症例
文献概要
はじめに
静脈血栓症はわが国においても最近漸次増加しつつあると云われる1)2).本症では臨床的に軽重さまざまの型がみられるが,最も重症のものはvenous gangreneといわれ,あたかも動脈閉塞症のように患肢の壊疽を生じ,極めて予後不良のものである.欧米ではかなりの報告があるが,わが国ではその詳細な報告が全く見当らない.最近著者らは貴重な1例を経験したので,その知見を報告し若干の考察を加える.
静脈血栓症はわが国においても最近漸次増加しつつあると云われる1)2).本症では臨床的に軽重さまざまの型がみられるが,最も重症のものはvenous gangreneといわれ,あたかも動脈閉塞症のように患肢の壊疽を生じ,極めて予後不良のものである.欧米ではかなりの報告があるが,わが国ではその詳細な報告が全く見当らない.最近著者らは貴重な1例を経験したので,その知見を報告し若干の考察を加える.
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