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文献詳細

雑誌文献

臨床外科25巻5号

1970年05月発行

外国文献

外傷とDIC,他

ページ範囲:P.707 - P.707

文献概要

 Disseminated intravascular coagulation(DIC)のシンポジウムがJ.Trauma 8月号に特集されているが,さしあたり,Mckay(9:646, 1969)を紹介しておきたいが,病理学の立場から論じていること勿論である.細小動静脈・毛細管の栓球ないし,セン維素塊である時間以上つづけば出血ないし壊死を招くので,腎・脳・下垂体・肺・肝・副腎・小腸粘膜に好発する.程度は部位毎に不定だが,腎では無症状,tubular necrosis, bilateral cortical necrosisまでさまざま.ただし多臓器にmic-roscopic thrombiが多発したことは直ちに継続時間,重症度を示さない.まず栓球,fibrinogen, prothrombin complex,Ⅴ,Ⅶ,Ⅷ,Ⅹ因子の欠乏がみられ,これが血栓形成に消費されている.active fibrinolysinが同時におこり(maximalに),やがて上記因子は正常以上(100−800%)となつて回復する.症状は程度によつて,さまざまの度のショック,無尿,ケイレン,嘔吐,下痢など.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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