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特集 腫瘍の病理と臨床 論説と症例
悪性甲状腺腫106例の検討—最近10年間の成績を中心に
著者: 葛西洋一1 石塚玲器1 宮川清彦1 田中哲1 長尾卓蔵1 明石孝幸1 今村文元1
所属機関: 1北海道大学医学部第一外科教室
ページ範囲:P.1089 - P.1098
文献購入ページに移動悪性甲状腺腫(以下本文では,広義に甲状腺癌として扱う.)は他の癌と比較すると,その臨床像は異なつた点が少なくなく,癌治療における根治手術,抗癌剤,放射線などの常識も甲状腺癌にそつくり適用するには問題があるように思われる.また手術術式と予後の関係からも根治性ということは必要であるが,必ずしも全剔をする必要があるとはいい切れない.本文は以上のことに焦点を置いて,当教室における昭和34年より43年までに取り扱つた延総数113名の悪性甲状腺腫(実数106名)につき,その臨床像を多角的に検討し,かつ現時点における我々の外科治療の方針について述べたいと思う.
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