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文献詳細

雑誌文献

臨床外科25巻9号

1970年09月発行

特集 術後早期の再手術

脳神経外科における術後早期再手術

著者: 喜多村孝一1

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1317 - P.1322

文献概要

 脳神経外科領域の手術後にも,他の部位の手術の場合と同様に,再手術を必要とすることが少なくない.再手術は,一般には,前の手術が不適当であつたり,技術的に不備であつたために,これを補うために行なわれるものであつて,いわば外科医にとつては不名誉なものとされがちである.しかしながら,再手術は必ずしもそのようなものばかりではない.いかに注意深い手術を行ない,また手術自体には何の落度がなくても,再手術を避けられない場合もある.とくに開頭手術後にはこのような避けることのできない再手術が少なくない.
 脳神経外科医は,再開頭を不名誉なことと考えたり,必要な場合もできるだけこれを避けようとし,再開頭の時機は夫して患者を死に到らしめるようなことがあつてはならない.もちろん再開頭術の適応決定には十分慎重でなくてはならないが,一旦再開頭が必要であることが決定したならば,時を移さず直ちに再手術にふみ切らねばならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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