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文献詳細

雑誌文献

臨床外科25巻9号

1970年09月発行

文献概要

特集 術後早期の再手術

甲状腺手術と再手術

著者: 牧内正夫1 降旗力男1 菅谷晴彦1 渡辺豊昭1

所属機関: 1信州大学医学部第二外科教室

ページ範囲:P.1327 - P.1332

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はじめに
 甲状腺疾患のうち外科的治療が適応となるものには,悪性甲状腺腫,単純性結節性甲状腺腫,ならびに甲状腺機能亢進症がある.また慢性甲状腺炎でも,甲状腺腫が大きく,圧迫症状がある場合には外科的治療の適応となる.これら疾患の標準的手術々式は第1表に示すごとくで,良性の単純性結節性甲状腺腫に行なわれる核出(enucleation)は手術侵襲がもつとも少なく,術後合併症はほとんどみられない.これに対し悪性甲状腺腫や甲状腺機能亢進症に対する手術は侵襲が大きいので,種々の合併症をおこす危険性がある.
 甲状腺の手術のみならず,どのような疾患でも手術を行なう場合には術後合併症を全くなくすことはできないが,これが対策としては当然のことながら初回手術を適切に行なうことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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