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特集 術後早期の再手術
痔核・痔瘻・肛門の再手術
著者: 吉雄敏文1 柳田謙蔵1
所属機関: 1東邦大学医学部第1外科
ページ範囲:P.1371 - P.1375
文献購入ページに移動 再手術というものは患者に対してはもちろん外科医にとつても非常に嫌なものであり,とくに術後早期の再手術には初回手術の不完全,不適正が関与しているのが大部分であるために術者には大きな心理的負担となる.しかし保存的治療の限界を越えて,再手術の適応と診断されたならば敢然と再びメスをとるべきはいうまでもない.
痔核,痔瘻など肛門に対する手術は何といつてもminor surgeryであり,手術侵襲も小さく手技も一般には甚だしく難しいものは少ない.ゆえにこれらに対する初回手術で肛門管の解剖生理を充分理解して適正な手術が行なわれていれば,術後早期の再手術はまず避けられるべきものであり,また再手術を要するということは外科医として恥ずべきことであろう.しかし簡単な小手術ではあるが,肛門疾患の頻度が高いゆえに手術対象となる頻度も多く,沢山の手術が行なわれる中には思わぬ失敗が生じることもあるだろう.また簡単であるために未熟な外科医がこれを行なつて良くない結果を生むということも充分考えられる.
痔核,痔瘻など肛門に対する手術は何といつてもminor surgeryであり,手術侵襲も小さく手技も一般には甚だしく難しいものは少ない.ゆえにこれらに対する初回手術で肛門管の解剖生理を充分理解して適正な手術が行なわれていれば,術後早期の再手術はまず避けられるべきものであり,また再手術を要するということは外科医として恥ずべきことであろう.しかし簡単な小手術ではあるが,肛門疾患の頻度が高いゆえに手術対象となる頻度も多く,沢山の手術が行なわれる中には思わぬ失敗が生じることもあるだろう.また簡単であるために未熟な外科医がこれを行なつて良くない結果を生むということも充分考えられる.
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