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特集 術後早期の再手術
整形外科領域の再手術
著者: 七川歓次1
所属機関: 1大阪大学医学部整形外科
ページ範囲:P.1397 - P.1402
文献購入ページに移動 整形外科の領域で,再手術を余儀なくされることは決して稀ではないが,たいてい"後期の再手術"であつて,"術後早期の再手術"は非常に少ない.その理由は,整形外科の手術が四肢の機能の保全や再建を目的としているので,再手術が必要と認めた場合でも,手術時期を遅らせ,術後早期の再手術をできるだけ避けるようにすることと,救命手術としての意味合いが非常に少ないということである.
手術を早期にくり返すと,術後の線維化,癒着が強くなり,関節の機能が脅かされる.一方感染の可能性も多くなる.整形外科の手術では,内固定用の金属や関節用の金属その他の材料,移植骨,筋膜,皮膚片などを使うことが多いので,もし感染すれば,慢性骨髄炎の像とともに壊死,異物反応のため,創傷治癒が長びき,筋萎縮,関節の硬ばりが加わり,患者の社会復帰が著しくおくれる.金属材料などを除去しなければならなくなり,大きな骨缶損部を生じたりすれば,手術は令く失敗に帰し,患者の機能障害を術前より強めてしまう.
手術を早期にくり返すと,術後の線維化,癒着が強くなり,関節の機能が脅かされる.一方感染の可能性も多くなる.整形外科の手術では,内固定用の金属や関節用の金属その他の材料,移植骨,筋膜,皮膚片などを使うことが多いので,もし感染すれば,慢性骨髄炎の像とともに壊死,異物反応のため,創傷治癒が長びき,筋萎縮,関節の硬ばりが加わり,患者の社会復帰が著しくおくれる.金属材料などを除去しなければならなくなり,大きな骨缶損部を生じたりすれば,手術は令く失敗に帰し,患者の機能障害を術前より強めてしまう.
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