文献詳細
特集 これからの外科
文献概要
はじめに
癌に対する免疫療法は可能か,という設問をしてみた場合,それは実に古くからとりあげられていたものであり,その実証と称するものにはいくつかのおとし穴のあつたことにふれることのほうが,まず自然のようである.
癌研究の根本的問題は,癌細胞が癌の予防や治療につながる何らかの特徴をもつているかどうかということであろう.これに対して,いろいろのアプローチがあり得るが,1950年代にはじまる近代腫瘍免疫学は,かかる特徴の一つが,癌の特異抗原(抗移植抗原—TSTA)の形で代表されることを確実に示したといつてよかろう.
癌に対する免疫療法は可能か,という設問をしてみた場合,それは実に古くからとりあげられていたものであり,その実証と称するものにはいくつかのおとし穴のあつたことにふれることのほうが,まず自然のようである.
癌研究の根本的問題は,癌細胞が癌の予防や治療につながる何らかの特徴をもつているかどうかということであろう.これに対して,いろいろのアプローチがあり得るが,1950年代にはじまる近代腫瘍免疫学は,かかる特徴の一つが,癌の特異抗原(抗移植抗原—TSTA)の形で代表されることを確実に示したといつてよかろう.
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