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特集 これからの外科
臓器移植の現状と将来—特に腎移植を中心に
著者: 四方統男1 松井喜昭2 岡隆宏2
所属機関: 1京都天神川病院外科 2京都府立医科大学第2外科
ページ範囲:P.141 - P.147
文献購入ページに移動腎を中心に,心臓,肺,肝臓,血管,神経,角膜,骨髄,骨など臓器のほとんどの移植が試みられすでに骨や血管,角膜,神経などの移植は大きな成果を上げ,ある程度一般化されてきた.しかし,いわゆる臓器移植,腎臓や心臓などの移植は,腎臓を除いてほとんどがテクニック的に成功しても,思うように長期間生存させ得なかつた.昭和42年12月3日南アフリカのバーナード博士が心臓移植を行なつて以来,連続して世界中で実施されたが,今年にはいつて,この心臓移植も世界的にストップしている.肝臓や肺,すい臓なども,一応実施はされたが,いまは中止状態にある.いずれも症例も少なく,生存率も低く,成功といいうるほどのものではない.例えば膵臓移植についてみると,
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