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文献詳細

雑誌文献

臨床外科26巻1号

1971年01月発行

講座・1【新連載】

腹部外科と動脈撮影—Ⅰ.外科的にみた動脈変異

著者: 鈴木敞1 川部克己1

所属機関: 1京都大学医学部第1外科

ページ範囲:P.181 - P.189

文献概要

はじめに
 血管の走行や分枝の変異に関する研究は,もつぱら解剖学者の手にゆだねられてきた分野であつた.足立1)やMichels2)による古い著書が,手術にたずさわる外科医にとつて,しばしばバイブル的な役割を果してきたことは周知のごとくであるが,とくに近年悪性腫瘍に対する拡大根治手術や動脈内薬剤注入法が普及するにつれ,動脈変異の問題は外科的に一層密接な課題となつてきた.
 一方,最近の大動脈分枝の選択的造影法の普及は,今までアトラスの上での存在でしかなかつたこれら動脈の全貌をフィルム上にきわめて明解に描出することを可能とした、本法により,各症例ごとに,術前に血管の走行を容易に把握できるようになつたことの意義は,はかりしれないものがあろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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