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文献詳細

雑誌文献

臨床外科26巻11号

1971年11月発行

特集 小児外科の焦点

ヒルシュスプルング氏病—誌上シンポジウム

ヒルシュスプルング病の手術—私はこうやつている

著者: 里村紀作1

所属機関: 1京都大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1739 - P.1743

文献概要

Ⅰ.Hirschsprung氏病根治手術の施行年齢,および各術式の適応について
 一般に,排便のように訓練を要する機能は,生後可及的早期に始める方が効果が高い.Hirschs-prung氏病の患児の根治手術も,年齢の高低にかかわらず,組織損傷の程度に差がなく,病因を十分に除き得るなら,乳児期に施術するに越したことはない.
 新生児期に,救急処置として,人工肛門を設置した場合,それより肛門側にあるganglionic seg-mentにもinactive atrophyを起こす.また人工肛門を造設せずに,浣腸などによつて管理していると,多少とも便のうつ滞に起因する結腸炎,腸管の膨大,腸壁の肥厚などを惹起する.かかる変化は,年齢が長じるにしたがつて増悪し,根治手術を困難ならしめ,手術成績にも悪影響をおよぼす.したがつて,根治手術はできる限り早期に行なうことが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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