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文献詳細

雑誌文献

臨床外科26巻12号

1971年12月発行

文献概要

グラフ解説

交通災害泌尿器外傷—その初療を中心に(Ⅱ)

著者: 大原憲1

所属機関: 1済生会神奈川県病院泌尿器科 神奈川県交通救急センター

ページ範囲:P.1843 - P.1845

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Ⅳ.下部尿路外傷
 1.下部尿路外傷の初療について 尿路外傷初療全般については前号に略記したが,このうち下部尿路外傷初療は,その取扱いの良否が直接患者の生命,予後に大きな影響をもつので,重複するところもあるが,あらためて取りあげることにした.実際には尿道外傷例による経験が大半を占めるので,記述も尿道外傷を軸とし,これに膀胱外傷についての経験を1,2付記する.
 交通災害下部尿路外傷は,膀胱,尿道を問わず骨盤外傷に合併して発生する場合がほとんどである.骨盤外傷のなかでも,尿路外傷に関連したものとしては恥骨骨折が多く,恥骨間三角靱帯の変位,損傷がおこる結果,その中央を貫通する膜様部尿道に損傷が惹起される.実際UGを行なつてみると,膜様部付近で造影剤の中断がみられたり溢流がはじまつたりする場合が非常に多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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