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文献詳細

雑誌文献

臨床外科26巻3号

1971年03月発行

文献概要

カラーグラフ 交通外傷シリーズ・3 胸部外傷の臨床

Ⅰ.胸廓の損傷

著者: 前中由巳1 松井康信1 今村洋二1 原科孝雄1 伊藤隆雄1

所属機関: 1神奈川県交通救急センター・済生会神奈川県病院外科

ページ範囲:P.382 - P.389

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 胸部外傷の原因は種々あるが,交通災害にもとづくものが30〜60%を占めている.大別して胸廓の損傷と胸腔内臓損傷とに分けられる.これら外傷に随伴して起こる血胸,気胸,縦隔血腫,皮下気腫,喀血等の随伴症状が臨床的に認められるのである.
 胸廓の損傷は胸壁挫傷が最も多く,ついで肋骨骨折がしばしば認められ,連続骨折が特徴である.一般に第4肋骨から第8肋骨にわたる骨折で,部位は背部が最多で,次で側胸部である.連続数本以上の節片肋骨骨折を前胸部より側胸部にわたり認める場合,いわゆる,Flail Chestの像を呈し,呼吸循環等に著しい障害をきたす.その治癒は胸部外傷治療上の一課題と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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