icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科26巻8号

1971年08月発行

文献概要

特集 今日の外傷—外傷患者の初診と初療 Ⅲ.顔面外傷

鼻の外傷の救急処置と治療方針のたて方

著者: 岡本途也1

所属機関: 1昭和大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1235 - P.1241

文献購入ページに移動
まえがき
 鼻は顔面の中央に突出しているため,打撲,転倒,衝突などでしばしば損傷される.ところが,鼻は顔貌の主要なポイントであるため,これが変形すると醜貌となり,被災者は非常に精神的な打撃をうける.生命をとりとめたのだから贅沢はいうなといつても,事故の日より日数がたつにしたがつて被災者の悩みは深くなる.故に損傷された鼻はできるだけ原型に復すべきである.受傷後早期であれば,ほとんど労せずして鼻骨骨折も整復できるが時期を失するとその治療は困難となる.故に交通災害ななどの救急患者を最初にてがけられる外科医は顔面外傷患者を診られる期会が多いので,その治療に万全を期せられたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?