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特集 頸部血管障害
「脈なし病」その後の発展
著者: 佐野圭司1 斉藤勇1
所属機関: 1東京大学脳神経外科
ページ範囲:P.1373 - P.1379
文献購入ページに移動はじめに
最初に高安右人の第12回日本眼科学会(1908年,すなわち明治41年4月2日福岡)における「奇異ナル網膜中心血管ノ変化ノ一例」という報告と,それに対する大西,鹿児島の「討話」をのせた.さらに1948年本誌3巻10号377-396頁に発表された清水健太郎,佐野圭司の「脈無し病」の原著をそのまま再録した.(ただし原著の眼底図は色彩版であるが,この再録ではモノクロームとした).現在ではこの原著を手に入れることは困難であろうし,また終戦直後の紙質の悪い時代のことでもあり,原著を手に入れても読みにくいであろうと考えたからである.
この「脈無し病」の発表された時点までのわが国の報告は25例(すなわち40年間に25例)にすぎなかつたのに,これ以後急速に,この疾患の発表が増加した(たとえば1948〜58の10年間に120例以上も報告された)ことを見ると感慨無量である.
最初に高安右人の第12回日本眼科学会(1908年,すなわち明治41年4月2日福岡)における「奇異ナル網膜中心血管ノ変化ノ一例」という報告と,それに対する大西,鹿児島の「討話」をのせた.さらに1948年本誌3巻10号377-396頁に発表された清水健太郎,佐野圭司の「脈無し病」の原著をそのまま再録した.(ただし原著の眼底図は色彩版であるが,この再録ではモノクロームとした).現在ではこの原著を手に入れることは困難であろうし,また終戦直後の紙質の悪い時代のことでもあり,原著を手に入れても読みにくいであろうと考えたからである.
この「脈無し病」の発表された時点までのわが国の報告は25例(すなわち40年間に25例)にすぎなかつたのに,これ以後急速に,この疾患の発表が増加した(たとえば1948〜58の10年間に120例以上も報告された)ことを見ると感慨無量である.
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