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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻11号

1972年11月発行

特集 末梢血管の外科

Raynaud症候群

著者: 三島好雄1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1561 - P.1567

文献概要

はじめに
 四肢先端の小動脈の発作的収縮によつて指趾の皮膚色調が間歇的に変化し,pallor,cyanosis,ruborなどを呈するものは,一般にRaynaud現象として広く知られているが1),この状態は純粋に機能的な疾患として小動脈の収縮によつておこるものの他に,他のいろいろな疾患に合併することがあり,今日では前者を1次性Raynaud症候群あるいは単にRaynaud病,後者を2次性Raynaud症候群としている.2次性Raynaud症候群を来すものとして外傷,振動工具,神経疾患,四肢主幹動脈閉塞,中毒,膠原病,神経血管圧迫症候群などがあげられている.これまで教室で経験したRaynaud症候群は422例で,四肢血行障害の約1/3にあたり,Raynaud病265例,四肢主幹動脈の閉塞や圧迫によるものを除いて2次性Raynaud症候群が157例で,原因別頻度は第1表に示す通りである.以下,自験例について病態生理を中心に述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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