icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻2号

1972年02月発行

文献概要

外国文献

心停止とneocortieal death,他

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.211 - P.211

文献購入ページに移動
 すでに本邦でも精しく論ぜられisoelectric EEG,呼吸・心停止は死を判定する最少条件といわれ心停止後脳傷害の著しい患者は,たとえ生き永らえても数日であることが多い.Brierley(Lancet, 2:560, 1971)は心停止,昏睡,isoelectric EEGになつてから数カ月生き続けた例をあげ,新皮質は死滅しても視・聴・脊髄反射は低下して存続するとみている.(1)58♂,枯草熱・ゼンソクあり,入院,何回も発作をくりかえし,1968,June 21,心停止.心マッサージ,送管人工呼吸,NaHCO34.2%静注,ECGでsinus rhythm始まる.脈ふれず.カルシウム・アドレナリン使用,自発呼吸始まる.70分後,再び心停止,マッサージ等で再開.昏睡で,6,7,13,20,21,34,85日のEEGは最密にisoelectric遂に5カ月後死.(2)48♂,アル中.肝機能検査のBSP注で,心・呼吸停止,処置で3分後,心拍・呼吸再開,全身ときに左側の間代性ケイレン,血圧110/70,脈100,呼吸48.諸反射低下するも存続,EEGは6,7,10,13,21,35,61,87日つねにisoelectric,昏睡,153日死亡.剖検新皮質は全般壊死,ただし前頭葉は軽度,壊死と動脈分布は関係ない.視床下部以下は大体正常.こうした例をもつと多く集めたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?