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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻2号

1972年02月発行

文献概要

論説

無菌動物を使用したイレウス死因の研究—とくに嫌気性菌,Cl. welchiiのExotoxinを中心として

著者: 代田明郎1 大川共一1 恩田昌彦1 吉岡正智1 山下精彦1 紫積1 森山雄吉1 足立憲治1 宮下正雄1 遠井敬三1

所属機関: 1日本医科大学第1外科

ページ範囲:P.227 - P.234

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はじめに
 われわれは1-16)数年来,イレウスの死因と腸管内細菌,とくに大腸菌群との関連性について,有菌の普通動物や細菌の完全なる欠除状態にある無菌動物を用いて一連の実験的研究を行なうとともに,さらに臨床的研究をもあわせ行ない,イレウスの死因ないしは病態と大腸菌群,とくにそのLipopolysaccharide endotoxinとは密接なる関係の存することを立証,報告してきたが,イレウス患者の腸管内容中から嫌気性菌,とくにCl. welchiiが多数に検出される事実から,今回はCl. welchii,とくにそのExotoxinもまたイレウスの死因ないしは病態に果して関与しているか,否かについて,Cl. welchiiの常在しないSpecific pathogen free(SPF)動物ばかりでなく,無菌動物も用いて一連の実験的研究を行なつたので,その成績の一部をのべてみよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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