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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻2号

1972年02月発行

文献概要

論説

甲状腺悪性リンパ腫の臨床的研究

著者: 原田種一1 伊藤国彦1

所属機関: 1伊藤病院外科

ページ範囲:P.245 - P.252

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はじめに
 悪性甲状腺腫の大部分は,癌,とくに腺癌で占められ,甲状腺の悪性リンパ腫はきわめてまれである.
 甲状腺原発の悪性リンパ腫は,1930年代にRice1),安保2)らが報告しているが,Ewing3)は,その存在を否定し,過去においてはその存在が疑問視されていた.しかし悪性リンパ腫には,赤崎4)ものべるように,全身びまん性,または多中心性のものと,局所性,臓器発生の単発型のものがあることが判り,Brewereら5)は,広範囲に文献を調べ,自験例をも加えて甲状腺原発の悪性リンパ腫について報告し,Waltら6)は,30例の小細胞癌と診断されていた症例のうち18例が悪性リンパ腫であつたとのべ,現在ではその存在が承認されるに至つた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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