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症例
副腎原発と異所性褐色細胞腫の2治験例
著者: 窪田倭1 初音嘉一郎1 三森重和2 松本陽子3 佐藤春子3 太田一朝4 平山章5
所属機関: 1東京女子医科大学心臓血圧研究所外科 2東京女子医科大学心臓血圧研究所小児科 3東京女子医科大学心臓血圧研究所内科 4東京女子医科大学心臓血圧研究所麻酔科 5東京女子医科大学心臓血圧研究所中検病理
ページ範囲:P.253 - P.259
文献購入ページに移動褐色細胞腫(Pheochromocytoma)は副腎髄質のクローム親和性細胞あるいは交感神経に近接するZucker-kandl小体など体内の他の部分に存在するクローム親和性組織を発生母地とする腫瘍で間歇的または持続的血圧亢進という特有な臨床症状を呈し,外科的に治癒せしめうる疾患である.本症は全高血圧症例の0.3%といわれるが本邦では今日まで110余例が報告されているのみで比較的少ない.しかし最近の血管造影技術の進歩,内分泌学的検索法の普及に伴い外科的に治癒せしめうる高血圧症として腎血管性高血圧,大動脈縮窄症,原発性アルドステロン症とともに注目されている.最近われわれは副腎に原発したものおよび異所性の褐色細胞腫の各1例を経験し,外科的に治癒せしめたので文献的考察を加えてここに報告する.
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