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特集 日常外科の総点検・Ⅰ
急性胆嚢炎の手術時期と方法
著者: 星野喜久1 内山忠勇1 稲垣宏1 蓮見昭武1 立川裕弘1 菅家透1 杉浦芳章1 松田宏一1 平松京一2 草野正一2
所属機関: 1慶応義塾大学医学部外科 2慶応義塾大学医学部放射線診断部
ページ範囲:P.461 - P.467
文献購入ページに移動内科,外科を通じて最もしばしばみられる急性炎症性腹部疾患は,急性虫垂炎と急性胆嚢炎である.
急性虫垂炎は診断が確定すれば,ほとんどの内科医,外科医が早期手術をとり,中間期,間歇期の手術をすすめる人は少ない.しかし急性胆嚢炎に関しては保守的の医師が多く,特に内科医は原則として保存的療法を行なつているようで,急性虫垂炎に対する考え方と対照的である.同じ急性炎症性疾患で,しかも反復して発症する危険がより多い急性胆嚢炎が内科で保存的に治療されることは,われわれ外科医側にも責任があることと思う.著者は急性胆嚢炎は積極的に早期手術を行なう方針をとつているが,以下その経験を述べ急性胆嚢炎の手術時期と手術方法について考察を加えたい.
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