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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻4号

1972年04月発行

脳外科

99mTcO4 Brain Scanningとの相関よりみたRISA Cisternogram—新しい脳外科的診断法としての臨床的意義

著者: 坪川孝志1 大井美行1 中村哲三1 森安信雄1

所属機関: 1日本大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.519 - P.526

文献概要

 緒言
 脳神経外科領域において,Technetium-99m PertechnetateによるBrain Scanningの診断的価値は高く,その解析にも著しい進歩がみられ,ことに多発性腫瘍などの診断にさいしては,脳血管写,脳室写の読影に多くの示唆を与えてくれることは周知の事実である.脳腫瘍例におけるBrain Scanningで,60〜90%の高率にpositive scanがえられるが,この方法のみでは単に陽性像をうるに過ぎないということが,Brain Scanningの診断価値を論ずる場合注意すべき点である.いまcrescent configurationという硬膜近傍の陽性Scanning像を例にとると頭皮の損傷,感染,手術後の状態,Pachymeningitis,脳硬塞などの間で十分な鑑別ができないことはWilliamsら(1965)が指摘しており,われわれも日常遭遇していることである.また水頭症を伴う例では,脳室に一致するCold spotがみられるが,これは等感度法などの操作を応用しない場合はBrain Scanningで陽性所見といい難く,equivocalな所見というべきであろう(久田,藤田,坪川1966).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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