文献詳細
論説
文献概要
はじめに
胆石症は肝障害や膵障害を惹起することがあるが,また合併疾患として胃・十二指腸潰瘍が多く,さらに潰瘍性大腸炎,横隔膜ヘルニアとの合併も注目されている.今回は十二指腸憩室との合併について臨床的意義を検討する.
十二指腸憩室は消化管憩室のうち,もつとも多く発生するが,それ自体はほとんど症状がないが,憩室が存在すると二次的に種々の障害が惹起される.とくに胆道,膵系の合併症が重大で,1710年Chomelが十二指腸憩室をはじめて記載した解剖例も22個の胆石を有しており,胆石の合併が古くから注目されていた9)10).
胆石症は肝障害や膵障害を惹起することがあるが,また合併疾患として胃・十二指腸潰瘍が多く,さらに潰瘍性大腸炎,横隔膜ヘルニアとの合併も注目されている.今回は十二指腸憩室との合併について臨床的意義を検討する.
十二指腸憩室は消化管憩室のうち,もつとも多く発生するが,それ自体はほとんど症状がないが,憩室が存在すると二次的に種々の障害が惹起される.とくに胆道,膵系の合併症が重大で,1710年Chomelが十二指腸憩室をはじめて記載した解剖例も22個の胆石を有しており,胆石の合併が古くから注目されていた9)10).
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