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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻5号

1972年05月発行

文献概要

論説

代用血管に起因せる動脈瘤

著者: 大原到1 佐々木久雄1 大内博1

所属機関: 1東北大学医学部第2外科

ページ範囲:P.687 - P.697

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はじめに
 血行再建術に用いられている代用血管の材料は主として人工血管および自家静脈の2種類である.これら代用血管を移植した後の主な合併症としては血栓による移植片の閉塞および動脈瘤の発生があげられる21).Sprattら8)は下肢仮性動脈瘤33例中26例は外科手術後にみられたという.昭和45年,われわれは17)末梢動脈瘤44例中10例,23%が代用血管移植によるのであることを報告し,その頻度がかなり高いことに気付いた.昭和44年上野4)は末梢動脈瘤43例中再発は12例,28%と述べ,かかる合併症が少なくないことが注目される.そこで,これに関する注意を喚起する目的で自験例を述べ,この問題について考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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