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症例
褐色細胞腫の2治験例
著者: 日置康生1 横山闡1 浜田国弘1 原田佳昭1 野沢真澄1 板谷博之2 沼田正紀2 宮崎重
所属機関: 1大阪医科大学第2外科 2大阪医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.709 - P.715
文献購入ページに移動1886年FrankelによつてPheochromocytomaの組織学的所見が報告され,その後1922年Labbeらによつて本症に発作性高血圧症をともなった症例の報告が,さらに1927年にMayoが高血圧症との関連性を明らかにするとともに,本腫瘍を別出することにより高血圧症を完全に治癒せしめうると述べた1).本邦においては1912年村上の臨床報告例以来2),近年生化学的検索,レ線検査法の進歩,麻酔や手術手技の向上,術前術中術後の管理の向上などと相俟つて,その手術成功例の報告が増加している.われわれも最近,副腎に発生した本腫瘍の2例を経験し,手術によつて治癒せしめたので報告する.
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