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外科の焦点
胃切除術後縫合不全および通過障害に対する経鼻腔栄養管療法
著者: 渡辺金隆1 志村巌1
所属機関: 1志村胃腸科外科病院
ページ範囲:P.741 - P.745
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近年消化管外科の著しい進歩に伴ない,胃癌,胃十二指腸潰瘍などの外科的療法は着実に成果をおさめ,その手術死亡率も毎年減少し手術成績は向上の一途をたどつている.
当院にて1960年から1972年までの12年間に行なわれた胃切除症例1,380例の手術死亡率は11例0.8%できわめて低率である(第1表).死亡原因は縫合不全にもとづくと考えられる症例がもつとも多く11例中7例であり,全死亡例数の64%と重要な死亡原因となっていて諸家の報告とまつたく一致している.著者らは胃切除術の成績をより一層向上させるために,縫合不全を起こした症例の検討を行ない,また不幸にして縫合不全が発生した場合,その対策として当院で行なつている治療方針について検討を加え,諸家のご批判を仰ぎたいと思う.
近年消化管外科の著しい進歩に伴ない,胃癌,胃十二指腸潰瘍などの外科的療法は着実に成果をおさめ,その手術死亡率も毎年減少し手術成績は向上の一途をたどつている.
当院にて1960年から1972年までの12年間に行なわれた胃切除症例1,380例の手術死亡率は11例0.8%できわめて低率である(第1表).死亡原因は縫合不全にもとづくと考えられる症例がもつとも多く11例中7例であり,全死亡例数の64%と重要な死亡原因となっていて諸家の報告とまつたく一致している.著者らは胃切除術の成績をより一層向上させるために,縫合不全を起こした症例の検討を行ない,また不幸にして縫合不全が発生した場合,その対策として当院で行なつている治療方針について検討を加え,諸家のご批判を仰ぎたいと思う.
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