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論説
胃粘膜の欠損と修復について
著者: 山際裕史1
所属機関: 1三重県立大学医学部中検病理
ページ範囲:P.847 - P.853
文献購入ページに移動はじめに
胃粘膜の欠損がどのように修復するかについては,欠損,修復の過程で,上皮が悪性化し得るか否かという問題とも関連があつて,重大な問題のひとつである.近年,内視鏡の進歩とあいまつて,胃生検が技術的に改良されて,かなり的確に,目的とする部分を採取することが可能になつてきた,従来,早期癌,異型上皮,ポリープ,潰瘍,慢性胃炎の各疾患における相関については,個々の成り立ちとともに推測の域を出なかったきらいがある.今後に残された胃疾患の成り立ちについては,生検という手段がもつと頻回に,有効に用いられて,おのおのの実体をつかむ努力がなされねばならない.
本稿では,胃粘膜の欠損と,その修復について,生検例,手術材料を参考にして,考えてみたい.
胃粘膜の欠損がどのように修復するかについては,欠損,修復の過程で,上皮が悪性化し得るか否かという問題とも関連があつて,重大な問題のひとつである.近年,内視鏡の進歩とあいまつて,胃生検が技術的に改良されて,かなり的確に,目的とする部分を採取することが可能になつてきた,従来,早期癌,異型上皮,ポリープ,潰瘍,慢性胃炎の各疾患における相関については,個々の成り立ちとともに推測の域を出なかったきらいがある.今後に残された胃疾患の成り立ちについては,生検という手段がもつと頻回に,有効に用いられて,おのおのの実体をつかむ努力がなされねばならない.
本稿では,胃粘膜の欠損と,その修復について,生検例,手術材料を参考にして,考えてみたい.
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