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研究
子犬における完全経静脈栄養時の脂質代謝の検討
著者: 古賀禧子1 池田恵一1
所属機関: 1九州大学医学部第2外科
ページ範囲:P.975 - P.981
文献購入ページに移動緒言
小児外科領域では栄養管理上,完全経静脈栄養を要する場合がある.中心静脈栄養法がWilmore and Dud-rickにより確立され1),以来高張栄養輸液が比較的安全に投与可能となり,最近では小児外科領域のみならず,成人外科領域においても中心静脈栄養法によるhype-ralimentationさらには完全経静脈栄養が試みられている.小児においては完全経静脈栄養を行なう場合,1日必要熱量は月齢により多少異なるも,体重当り100Cal/kg/day前後であり,その際の熱量源として脂肪乳剤の占める役割は大きい.その投与量は生理的状態である経口栄養の場合の栄養比率を考慮すると,体重当り4g/kg/day前後となる.今回三大栄養輪液を併用し,完全経静脈栄養を子犬を用いて行ない,脂質代謝につき興味ある知見を得たので報告する.
小児外科領域では栄養管理上,完全経静脈栄養を要する場合がある.中心静脈栄養法がWilmore and Dud-rickにより確立され1),以来高張栄養輸液が比較的安全に投与可能となり,最近では小児外科領域のみならず,成人外科領域においても中心静脈栄養法によるhype-ralimentationさらには完全経静脈栄養が試みられている.小児においては完全経静脈栄養を行なう場合,1日必要熱量は月齢により多少異なるも,体重当り100Cal/kg/day前後であり,その際の熱量源として脂肪乳剤の占める役割は大きい.その投与量は生理的状態である経口栄養の場合の栄養比率を考慮すると,体重当り4g/kg/day前後となる.今回三大栄養輪液を併用し,完全経静脈栄養を子犬を用いて行ない,脂質代謝につき興味ある知見を得たので報告する.
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