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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻8号

1972年08月発行

文献概要

特集 胆道外科のPitfall

胆石症と胆道癌

著者: 代田明郎1 三樹勝1 藤島義一1 清水淑文1 寺岡資郎1 吉岡正智1 田尻孝1 岡田靖朗1 斉藤裕1

所属機関: 1日本医科大学第1外科

ページ範囲:P.1071 - P.1081

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はじめに
 「胆石症と胆道癌」と並べると,片や良性の代表的胆道疾患であるし,片や悪性疾患であるから,これを誤診するなり,処置を誤つた場合には,患者の予後に関与すること大であるのは言を俟たない.ところが,皮肉なことにこの良性と悪性の両者の疾患が併存することがしばしばあり,これが特徴でもあること,また両者の臨床症状に差異が全く見出せないことの多いことが,われわれ外科医にとつての泣きどころでもある.例数から申せば,圧倒的に前者の方が多いのであるが,さりとて安心していると,時たま後者の症例に遭遇して苦い経験をする.つまり落し穴(pitfall)に陥るわけで,現時点では避けることのできない宿命のようにも感ぜられる点もあるが,しかしながら過去のこれらの経験例を整理してみると,このpitfallに陥らぬような対策がおのずから見出されるような気もする.そこで自らpitfallに陥つたような症例1〜2を述べ,その反省の上にたつて一般的な対策を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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