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文献詳細

雑誌文献

臨床外科27巻9号

1972年09月発行

特集 出血治療のPitfall

出血源に対するX線検査のPitfall

著者: 池内準次1 鈴木博昭1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第2外科

ページ範囲:P.1219 - P.1225

文献概要

はじめに
 上部消化管出血の診断方法には,臨床的観察と相俟つて,X線検査と内視鏡検査が車の両輪のような位置にある.これらいろいろの検査を十分に結集して使用すれば,上部消化管出血の出血巣の診断は決して困難なものではない(Palmer E.D.の提唱するVigorous Diagnostic Approach).
 さて,X線検査は消化管疾患の診断には不可欠として長い間用いられ,さらに,最近では消化管内粗大病変は勿論のこと,ときには,mm単位の微細病変も推定あるいは確認されるという成績である.さらにまた,X線検査はその検査方法の容易さと,患者に与える苦痛が少ないことからその利用価値は大きい.他方,とくに最近おいては,内視鏡検査の方法が,その器具の改良,操作の熟達などと相俟つて,内視鏡所見の成績が手術所見,あるいは,病理組織などの成績によく近づくようになり,その利用価値は,消化管診断にはまた不可欠の方法となつている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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