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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻1号

1973年01月発行

文献概要

特集 外科と大腸—癌とポリープを中心に

Polypectomyか,腸切除か

著者: 山田栄吉1 花岡農夫1

所属機関: 1愛知県がんセンター病院外科第3部

ページ範囲:P.39 - P.43

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はじめに
 消化管ポリープの定義・分類およびその癌化については,いろいろの意見と議論があつて不明瞭の点が多いが,消化管ポリープは日常しばしば経験するばかりでなく,良性ポリープといえども,組織学的に単純な粘膜の増殖像からいろいろの段階を示す癌への移行像がみられ,しばしばその尖端に限局する小癌巣があるなど,臨床家にとつて簡単にポリープとして看過することはできない.
 従来大腸癌は欧米に比べ本邦では少ないが,最近とみに大腸癌の増加傾向がうかがわれ注目されていることは周知のところである.同時にまた大腸癌特に直腸癌早期例は,ポリープ癌の如き隆起性のものが大部分を占めていることも内外共通した事実として注目されていて,われわれ臨床家にとつて,その取り扱い方には一層の注意と慎重さが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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