icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻10号

1973年10月発行

特集 外科医のための臨床検査

肝・胆・膵疾患と臨床検査

著者: 菅原克彦1 柏井昭良1 河野信博1 三谷進1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科教室

ページ範囲:P.1413 - P.1419

文献概要

はじめに
 肝・胆・膵の外科的疾患患者の診療を行なうさい,とくに重要なことは,精密な問診と,正確な現症の把握により,入院時診断を行ない患者の全身状態をまず把握することである.次いで計量診断表1)でえられた結果に基づいて,疾患部位を想定し,疾患の重症度や全身状態に応じて重点的に必要な診断過程を経て,最終診断に到ることになる.時には,肝障害さらには体液的な平衡状態の破壊により,状態が悪化し僅かの侵襲を加えることすら,かなり危険なことがあるので,この領域の診療にあたつては疾患の病態さらには臨床検査の価値をよく理解し,診断に必要な臨床検査を適宜,取捨選択することが求められる.
 この領域の疾患に対する臨床検査には,病変の部位や範囲を解剖学的に知り,より根治的な治療を行ないうるか否かを判定するための検査と2),外科治療に特有なものであるが,患者が手術侵襲に耐え得るか否か,また手術前にどの程度の補充療法が必要であるかを知るための検査が含まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら