文献詳細
文献概要
論説
乳腺粘液癌について
著者: 尾松準之祐1 三木篤志1 松沢博1 奥野匡宥1 曾和融生1 竹林淳1
所属機関: 1大阪市立大学医学部第1外科
ページ範囲:P.1577 - P.1583
文献購入ページに移動乳腺粘液癌は乳癌取扱い規約1)に於いて特殊型の1つに分類され,悪性度が低く,予後の良いことが知られている.しかし,その頻度が低いために,本邦では十分な報告がほとんどなされておらず,昨年第13回乳癌研究会の主題として取上げられるに至り,漸くその本体解明への門戸が開かれた感がある.
わが教室では,1961年以降現在までの約11年余の間に,両側乳癌3例および男子乳癌2例を含む231例の乳癌症例を経験したが,そのうち今回病理組織標本を検討し得た210例中,粘液癌は4例(1.9%)であつた.
掲載誌情報