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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻11号

1973年11月発行

文献概要

論説

縦隔洞気腫

著者: 松浦雄一郎1 塩田克昭2 上原真幸2

所属機関: 1県立広島病院胸部外科 2塩田外科産婦人科医院

ページ範囲:P.1585 - P.1591

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はじめに
 縦隔洞気腫は,既に1819年欧米においてLaennec1)によりinterlobular emphysemaとして報告され,引きつづき1937年にHamman2)が本症の臨床症状の詳細な検討を試みている.
 本症は比較的まれな疾患であり,その多くは姑息的治療により全治するためかこれまであまり重視されていなかつた.しかしながら,悪性縦隔洞気腫と呼ばれる型のものもあり,本型は縦隔洞内に著しい空気の貯溜のために縦隔洞内圧が上昇し,呼吸,循環不全,ショック状態を招来,致命的となることも周知の通りである.そうした症例は早期に適確な診断が下され,適正な治療が必要であることは論をまたない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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