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特集 外科と栄養—高カロリー輸液の問題点
高カロリー輸液における糖質代謝
著者: 大柳治正1 松本邦彦1 関田幹雄1 石井明憲1 光野孝雄1
所属機関: 1神戸大学医学部第1外科
ページ範囲:P.1647 - P.1655
文献購入ページに移動1960年代の後半より,Dudrickら1)2)3)やSchu-berthら4)5)6),によつて全く異なる観点より臨床応用が確立された高カロリー輸液は,経口摂取不可能な患者を飢餓から解放できるようになり,本邦においても盛んに行なわれるようになつてきたが,多くの基礎的,臨床的報告にもかかわらず,投与される各組成の濃度やそれらの代謝に及ぼす影響についての報告は少ないようである.
Dudrickら7),Peastons8),Wretlindら9)はそれぞれに糖質,アミノ酸,脂質を中心とするそれぞれの組成を提唱しているが,まだおのおのの組成と濃度の詳細は確立されたものでないというのが現状である.特に,糖質はアチドーシス,蛋白代謝過大,またはその他の不良代謝作用を避けるために,1日最低100gは必要である物質である10),のにもかかわらず,糖質における選択は意見のわかれるところである.
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