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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻12号

1973年12月発行

文献概要

論説

漏斗胸外科15年の知見—(その1)漏斗胸の成因,臨床所見,手術適応,手術手技および合併症

著者: 浅井康文1 樫野隆二1 池田晃治1 和田寿郎1

所属機関: 1札幌医科大学胸部外科

ページ範囲:P.1741 - P.1746

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はじめに
 教室では1957年6月,9歳の男子に胸骨挙上法(Bro-wn氏法)による本邦最初の漏斗胸に対する外科的治療を行なつて以来1)2)今年で15年を経過した.1972年8月末までに当科外来を訪れた漏斗胸患者は,518例に達し,このうち331例に教室で考案した胸骨翻転術や非対称例る対する肋壁成形術などを行なう機会を持つた.
 胸壁奇形は決して珍しい疾患ではなく,外科治療を望む患者も多いが,漏斗胸手術は本邦では教室以外に,2,3の施設で少数例の手術が行なわれた報告があるのみであり3)−5),本症に悩む患者のためにもつと積極的に手術が行なわれるべきと考えている.本編では,15年間の臨床的知見を中心に報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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