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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻2号

1973年02月発行

文献概要

特集 今日の救急

形成外科からみた顔面外傷の救急処置

著者: 平山峻1

所属機関: 1杏林大学医学部形成外科

ページ範囲:P.221 - P.227

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はじめに
 救患室に顔面血だらけの患者が運び込まれたとする(第1図).読者は顔面外傷の診断,処置の1つ1つについてはすでに成書で述べられているので熟知のことと思われるが,このような救急患者の総合的判断,救急治療をどのように取り扱い,診断し,治療を進めていくべきかということを,著者の経験をもとにして詳述していくことにする.
 今回は顔面外傷でもとくに交通災害による顔面外傷について述べることとし,熱傷その他の原因による外傷例については他の機会にゆずることにしよう.
 交通戦争という言葉はすでに使い古された感もあるが,最近では自動車排気ガスによる公害は勿論のこと,自動車事故による顔面外傷はとくに増加の傾向をたどり,それらの外傷例は顔面の軟部組織から始まり,眼,鼻部およびそれらの付属器の損傷,顔面骨折に至るまでの幅広い範囲にまで波及している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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