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論説
外傷患者の重症度とその判定
著者: 小川道雄1
所属機関: 1大阪大学医学部特殊救急部
ページ範囲:P.275 - P.278
文献購入ページに移動はじめに
外傷患者の重症度を判定しこれを分類することは単に外傷患者に日常遭遇する医療従事者やそれを研究するものにとつてのみならず,広く行政,司法面からも重要な意味をもつている.そしてもし診断治療を行なう医師に共通してその重篤さを表現しうる尺度が与えられているなら,統計的な処理によつて外傷の疫学や予防のための極めて有用な情報が得られるであろうことは疑うべくもない.
本稿では外傷患者の重症度に関する私どもの考えをまず示し,さらに救急医療の場へもちこもうと私どもが試みているvital signを重視した「外傷指数」を紹介し1)-3),あわせてその応用について言及したいと思う.
外傷患者の重症度を判定しこれを分類することは単に外傷患者に日常遭遇する医療従事者やそれを研究するものにとつてのみならず,広く行政,司法面からも重要な意味をもつている.そしてもし診断治療を行なう医師に共通してその重篤さを表現しうる尺度が与えられているなら,統計的な処理によつて外傷の疫学や予防のための極めて有用な情報が得られるであろうことは疑うべくもない.
本稿では外傷患者の重症度に関する私どもの考えをまず示し,さらに救急医療の場へもちこもうと私どもが試みているvital signを重視した「外傷指数」を紹介し1)-3),あわせてその応用について言及したいと思う.
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