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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻5号

1973年05月発行

文献概要

カラーグラフ 臨床病理シリーズ・15 胃疾患の肉眼診断・7

Ⅲ.胃腸管のポリポージス

著者: 佐野量造1

所属機関: 1国立がんセンター病理部

ページ範囲:P.600 - P.601

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1.胃の腺腫性(または再生性)ポリープ
 胃の再生性ポリープの分類(Monacoら)はその分布によつて,1)単発性(single polyp),2)散在性(di-screte polyps),3)限局性(localized polyposis),4)びまん性(diffuse polyposis)に分けるのが便利である.もつとも多く経験されるポリープは単発および散在性で限局性およびびまん性ははなはだまれである.症例36は限局性ポリポージスでMonacoらの定義にしたがうと1局所に限局して50数個以上のポリープが密集しているものである.この症例はほとんどが良性のポリープであるがそのうちの1個に癌化が認められた.限局性ポリポージスは集族型のⅡaまたはⅠ型の隆起性癌と鑑別が必要である.症例37はびまん性ポリポージスで胃の全野に無数のポリープが存在している.腺腫性ポリープはどの型がより癌化し易いということはなく,いずれのものも径2cm以上のものは癌化している頻度がたかい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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