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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻5号

1973年05月発行

文献概要

特集 外科と感染—その基本的対策とPitfall

手術器械および各種材料の滅菌—不完全滅菌による障害に陥らぬために

著者: 古橋正吉1

所属機関: 1東京医科歯科大学中央手術部

ページ範囲:P.629 - P.639

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はじめに
 外科治療における無菌法の必要性は一般に周知のことである.しかし,最近の無菌法の概念は,単に手術器材の滅菌にとどまらず手術環境空気の無菌化すなわちバイオクリーン技術にまで拡大されている.これは,いわゆる絶対無菌手術の実施を志す場合に不可欠の要素といえる.欧米においては,すでにバイオクリー手術室が多くの病院に設置され,整形外科の股関節全置換術を中心に利用されている.
 現在,通常の無菌手術であつても術後感染率は平均3%の壁を破れないでいる.感染源は空気だけでなく,職員や患者,手術器材の汚染と関係が深い.したがつて術後感染防止には,これらの因子を丹念に検討して対策をたてるほかはない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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