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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻5号

1973年05月発行

文献概要

クリニカル・カンファレンス

創傷治療をどうするか

著者: 羽鳥俊郎1 志賀厳2 塩谷信幸3 加藤繁次4 橋詰定明5 牧野永城6

所属機関: 1済生会中央病院外科 2東京労災病院外科 3横浜市立大形成外科 4東京歯科大市川病院外科 5長狭国保病院外科 6聖路加国際病院外科

ページ範囲:P.670 - P.688

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〈症例〉
 患者:55歳男子.
 現病歴:1966年9月28日の夜,飲酒して銘酊し,隅田川の堤防(約1.5mの高さ)から河岸に転落,左前額部を打ち,長さ3cm余りの,泥で汚染された裂創を負つた.意識喪失,頭痛,悪心,嘔吐などの症状はなかつた.付近の診療所に運び込まれ,創傷を4針縫合閉鎖の上,3日間入院の後退院.外来治療を続けた.受傷後5日目に創の周囲から顔面左半分に多少の硬直や,時折ピクピクという痙攣みたいなものを感ずるようになつた.当院にいる知り合いの医師に電話して様子を話したら,破傷風の危険があるから直ちに入院するように言われ,入院してきた.初療の際の治療の詳細は不明だが,破傷風の予防注射は行なわれなかつたらしい.本人は以前にもそのような注射を受けたことはないという.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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