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論説
縦隔結核腫の臨床的検討
著者: 富田正雄1 中村譲1 窪田芙佐雄1 本多静也1 白石満州男1 矢島健1 武富勝郎1 綾部公懿1 調亟治1 内田雄三1 辻泰邦1 原耕平2 中野正心2 吉村康2
所属機関: 1長崎大学医学部第1外科 2長崎大学医学部第2内科
ページ範囲:P.847 - P.852
文献購入ページに移動胸部外科の進歩に伴い,胸腔内手術が安全に施行されるようになつたため,胸部レ線像上,縦隔異常陰影を呈する症例に手術が施行されるようになつた.
縦隔疾患中,もつとも手術の適応として考えられている疾患は,悪性腫瘍を含めて良性腫瘍が対象となる.これら縦隔腫瘍の診断技術の向上とともに,術前の診断確定は必ずしも困難ではないが,縦隔が重要臓器を有しているため,圧迫症状は重篤であり,たとえ,良性腫瘍であつても,悪性化が憂慮されるため,積極的に手術が施行されているのが現状である.しかし,縦隔異常陰影象に対して,術前の診断確定ができない場合や術前診断が誤まられる場合も少なくない.
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