文献詳細
文献概要
特集 再発癌—follow-upとその治療 Ⅲ.乳癌
乳癌再発の治療について
著者: 妹尾亘明1
所属機関: 1大阪大学医学部第2外科
ページ範囲:P.937 - P.946
文献購入ページに移動はじめに
再発乳癌の治療法は千変万化で個々の症例に応じて,そのとき,そのときもつとも適当と考えられる方法で,少しでも延命効果をえることである.すなわち転移のある末期乳癌の治療が再発にも治療として行なわれる.内分泌療法(内科的,外科的),制癌剤による化学療法,放射線および再手術(再発病巣の剔出,リンパ節廓清術)が種々組合される.ここでこれらの1つ1つを解説し,2,3の組合せた症例を供覧するとともに,再発末期の疼痛療法を概説する.
さて再発病巣の出現する部位によつて治療法の選択も多少ことなるが,教室で検討しえた再発部位は第1表のごとくである.局所再発でも限局孤立し胸壁浸潤のない小さい病巣は,再剔出と放射線療法で予後は比較的良好であるが,散在性結節は予後が不良で,多くの場合深部臓器や他部位と病巣が併発し,予後は後者に支配される.
再発乳癌の治療法は千変万化で個々の症例に応じて,そのとき,そのときもつとも適当と考えられる方法で,少しでも延命効果をえることである.すなわち転移のある末期乳癌の治療が再発にも治療として行なわれる.内分泌療法(内科的,外科的),制癌剤による化学療法,放射線および再手術(再発病巣の剔出,リンパ節廓清術)が種々組合される.ここでこれらの1つ1つを解説し,2,3の組合せた症例を供覧するとともに,再発末期の疼痛療法を概説する.
さて再発病巣の出現する部位によつて治療法の選択も多少ことなるが,教室で検討しえた再発部位は第1表のごとくである.局所再発でも限局孤立し胸壁浸潤のない小さい病巣は,再剔出と放射線療法で予後は比較的良好であるが,散在性結節は予後が不良で,多くの場合深部臓器や他部位と病巣が併発し,予後は後者に支配される.
掲載誌情報