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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻7号

1973年07月発行

文献概要

論説

食道・噴門癌の細胞診

著者: 竹中正治1 谷田秀1 宗像雅丈1 竹内隆1 谷田理1 阿部重郎1 綾部正大1

所属機関: 1鳥取大学第1外科学教室

ページ範囲:P.999 - P.1005

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はじめに
 食道癌の診断法および治療法は,最近急速に進歩し,とくに診断面に関しては,食道ファイバースコープの改良によつていちじるしい好成績をえている.しかし肉眼的な診断面に比較して,確定診断をくだす食道鏡下の生検組織診は,意外に正診率が低く決して満足できる状態とはいいがたい.また食道癌手術後の5年生存率についても,残念ながら,今一歩というところで,根治率の向上のためにも,早期発見の必要性があるのはいうまでもない.消化管の細胞診の歴史は比較的新しいが,その信頼性はきわめて高く評価され,ことに胃癌についてはすばらしい成績が数多く報告されている.ここでは食道癌および食道噴門部癌の細胞診について,私どもの経験をもとに,その有用性を論じ,一般に広く利用されることを望むものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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