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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻7号

1973年07月発行

症例

吐血症例(主として胃出血)の臨床病理学的考察

著者: 高松脩1 磨伊正義1 井口英樹1 森田弘之1 今井武司1 正来恭定1 小島靖彦1 浅井伴衛1 津田宏信1 武川昭男2 渡辺騏七郎2

所属機関: 1国立金沢病院外科 2国立金沢病院検査科病理部

ページ範囲:P.1019 - P.1022

文献概要

はじめに
 胃出血の原因としては,きわめてまれなものを含めると,多種多様であるが,長尾によると胃内原因によるものが90%を占め,胃内原因中では潰瘍がもつとも多くその70%を占める.一方胃癌,胃炎による出血もそれぞれ13.5%,12.5%と多く,実地医家の注目されるところである.
 胃出血患者の治療的立場から問題となるのは,吐血あるいは下血などの顕性出血をきたした場合である.Howellによれば,吐血の73%は下血を伴うものとされているが,本邦では下血は見逃されることが多く,その頻度は報告者によりまちまちである.一方,吐血は患者の精神的不安を伴い,必ず医家を訪れ治療を受けており,比較的正しい病像が把握されているものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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